原状回復をするということはもちろん費用がかかります。それを把握するためには業者側が提出する見積書を隅々まで見て置くことが必要です。実際にどのポイントを見逃さないようにすればよいのか、その点について詳しく説明します。
業者によってはいい加減な見積書の作成しているところがあるので、基本的には「壁の工事に数万円」「塗装工事に数万円」というように細かく書かれている見積書の提示を求めましょう。また、最初から詳細を記載した見積書を提出してくれる業者は優良業者なので、信頼して良いです。工事の内容や見積もり金額がおかしいと思う業者は危険なので、避けて通るのが賢明です。
問い合せをして現地調査も終わり、いよいよ見積もり金額の提示という時に、見ておくポイントがあります。
まずは工事の内容について確認しましょう。業者によっては工事内容を「工事一式費用」として全てまとめて見積書にしているところがあります。それは内容が不透明でわからないので、危険です。
具体的にクリーニングの費用、クロス費用、コーキング費用、各種設備の費用など、細かく記載されているか確認しましょう。それを見ておくことで「何にどれくらいの費用がかかっているのか」を把握できるのでおすすめです。
見積書の「内容」の項目の横には普通「数量や㎡」が記載されています。これらを見ておくことも判断材料としては効果的です。
見積書のポイントの中でも特に重要なのが「単価」です。1㎡当たりにどれくらいの単価になっているのかを判断できる基準となるので、こちらのポイントは絶対に目を通しておくことが必要です。
大半の方は見積書の合計金額を見て判断してしまいます。しかし、合計金額だけではわからないことが多いので、隅々まで見渡して、どのポイントに費用が掛かっているのかを詳しく問い合わせましょう。そこでお茶を濁すような対応をされた場合は、何か費用の点で不明確なところがある可能性が高いので、詳しく内容を聞くということは重要なポイントとなります。
実際に見積書を出された段階で、断るところも多いです。中には前のテナントが、原状回復費用が高くて悪質に放置したままのものが残っていることもあります。そうならないように見積書を受け取った段階で原状回復の目途を立てておくことが必要となるのです。実際に放置しておくと後々大変なことになるので、退去する側は全てクリーンな状態で退去するようにしましょう。
少なくとも最低限の原状回復をしておけばトラブルになることは無いので、次の相手がスムーズに入居できるようにすることが必要です。見積書のポイントは「隅々まで見ておく」ということと「何か不明な点、不確実な点があれば問い合せる」ということです。
これらを行っておくことで、原状回復で無駄な費用がかかっていないか把握できますし、何より余計なトラブルになることがないです。